インド占星術の特徴と西洋占星術との相違点

インド占星術の特徴と西洋占星術との相違点

インド占星術は、基本的には西洋占星術と同じような技法を用いるが、その解釈について相違点も多い。

以下、西洋占星術との相違点を中心に、インド占星術の特徴をいくつか例示する。

専門用語などに関しては西洋占星術の項目も参照されたい。

ニル・アヤナ
最も重要な西洋占星術との相違点として、インド占星術では、十二宮などの占星座標は、天球上の恒星に対して固定されたいわゆるサイデリアル方式に基づくのが主流である。 このような方式をインドではニル・アヤナ (nilayana 『固定式惑星路』)という。インド政府公認の座標があり、国内外の占術家の多くはそれに従っている。

ちなみに西洋占星術では春分点を白羊座0度とするトロピカル方式を用いる占術家が圧倒的に多数派である。インドではこの方式をサ・アヤナ (saayana 『移動式惑星路』)と言う。 ヒッパルコスが定めたものであるが、この方式では距星となる星座と占星座標とは歳差運動により年々ずれていく。

ニル・アヤナとサ・アヤナは、インドに西洋占星術がもたらされた紀元後300年ごろは一致していたがその後差が拡大していき、21世紀初頭現在ではニル・アヤナのほうがサ・アヤナより24度ほど東にずれている。


パンチャーンガ
インド占星術で特に重視されている要素としてパンチャーンガ (pancaaGga)がある。 これは五つ(パンチャ)の要素(アンガ)と言う意味。

○ナクシャトラ (nakSatra 『二十七宿』)
○ティティ (tithi 『朔望日』)
○ヴァーラ (vaara 『曜日』)
○ヨーガ (yoga 『和』 月と太陽の黄経を足した数値を13度1/3で割ったもの)
○カラナ (karaNa ティティを前半と後半に二等分した時間単位)

インドでは具注暦には必ずこの五要素が記されており、これの事もパンチャーンガと呼ぶ。 このうち、個人の運命を見るときに主に使われるのはナクシャトラである。


使用する占星惑星
インド占星術では、古典西洋占星術と同じく占星惑星として七曜を用いる。さらに実在しない架空の星ラーフ、ケートゥを用い、これら9つの占星惑星をナヴァ・グラハ(nava graha 九執、九曜などと漢訳される)と総称する。

ラーフ、ケートゥはともに黄道と白道の交点の事で日食と月食に関係が深い為重視された。後に西洋占星術に輸出され、ラーフ(羅睺)にはドラゴン・ヘッドもしくはノース・ノードという名が、ケートゥ(計都)にはドラゴン・テールもしくはサウス・ノードという名がつけられた。

伝統を重んじる立場からか、近世に発見された天王星、海王星、冥王星のいわゆるtrans-Saturnianは、一般には用いない。同様に小惑星も無視する。


ハーモニクスの重視また、数学の発達したお国柄からか、調波(ハーモニクス)を重視する。 調波(ハーモニクス占星術)とは占星惑星の黄径や離角などの数値に一定の数式を当てはめて新たな占意を引き出す技法である。


ハウス・システム
ハウス・システムは、アセンダント・ホール・サイン・ハウス(東の地平線と交わっている宮を全て第一室と見なし、順次、宮を室に当てはめていく方式)やイコールハウス(室を東の地平線と黄道の交点から30度ずつ機械的に区切っていく方式)など、簡便なものが主流。古くは西洋占星術でもこのような方式が主流だったが、インド占星術では伝統を重んじる立場から、今でも主流である。


ホロスコープ表記
ホロスコープのチャートは、17世紀までのヨーロッパの西洋占星術と同じく方形に描かれる。また、第1室を左側に描く方式の他に上に描く方式などもある。 個々のハウスは、正方形で描く南インド式(中国の一部の占星術と同様)と、三角形と菱形とで描く北インド式の二種類が主流。


象意の相違
また、占星惑星の解釈にもかなりの相違点がある。 例えば、月が心の状態を示す点は共通だが、インドでは「心の安定」、西洋では「心の不安定」を主に表す。また土星が「制限」「支配」などの意味を持つのは共通だが、インド占星術では自分が支配・制限するもの(部下、奴隷など)を示すのに対し、西洋では自分を支配・制限するもの(かなり年上の上司、妻にとっての夫など)を示す。 また、ラーフとケートゥは、西洋占星術では、少なくともラーフ(ドラゴン・ヘッド)に関しては悪い意味を持たないが、インド占星術ではともに凶星とされる。(w)

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インド占星術の技法

インド占星術の技法は、基本的には西洋占星術と同じような技法を用いる。

西洋占星術の技法を簡単に説明すると、

○出生図
生れた瞬間の天体配置を出して、どのような運勢を持っているかを占う。

○進行図
自分の中でこういう時期が来たという事や今の気分などを示す。

○経過図
外部からの影響で起こる変化を示す。時期を見るのに便利。

○相性
自分と占う相手(人や組織や物など)との相性をみる。

など。
詳しくは西洋占星術の技法を参照のこと。

(座標軸が異なるだけで)同じ天体を使う占いなので、豪州のSolarfire、小曽根のStargazerなどのような西洋占星術のソフトウェアでも、インド占星術のホロスコープを出す能力はある。

特にSolarfireでは表示スタイルも同一である。

ただし両者とも出せるのはホロスコープだけであり、その解釈について相違点も多い。

また、インド占星術では曜日占いなど他の要素も広範に使用する為、ホロスコープだけでは実占は難しい。(w)

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インド占星術とは

インド占星術とは、読んで字の如くインドに伝わる占星術のこと。

インド本国の他、ネパールやチベットなど周辺の地域でも盛んであり、また、後に密教の一部として中国に伝えられ、さらに平安時代には日本にも伝えられて宿曜道となった。

インド土着の月の位置と二十七宿との位置による占星術と、ヘレニズム時代にギリシャから伝えられた西洋占星術(曜日占いなども含む) とを二本柱とする。


インド土着の占星術
二十七宿、あるいは二十八宿によるものであり土着のものと推測されるが、記録に残る伝承が神話体のものしか存在しない。

そのため、はっきりとしたことはわからない。

中国発祥の二十八宿と似ているが、それぞれ発祥を異にするとされる。ただし、後の時代に相互に関連していくようになる。

※二十八宿とは
二十八宿(にじゅうはっしゅく・にじゅうはっしゅう)とは、天球上の天の赤道帯を、28のエリア(星宿)に不均等分割したもの。またその区分の基準となった28の星座(古代中国では星官という)。

中国の天文学・占星術で用いられた。

なお二十八宿の「宿」の字音は本来「シュウ(xiù)」であって「シュク(sù)」ではない。


ギリシャ由来の占星術
紀元後2世紀までにギリシャの占星術技法がインドに伝えられ、ギリシャの占星術技法が西暦150年にインドのサンスクリット語に散文体にまとめられた。

西暦269年にはそれが韻文化され、『ヤヴァナジャータカ』(yavanajaataka 『ギリシャ式出生占術』)という文献にまとめられた。

以後、独自の発展を遂げて現在の形のインド占星術となる。
(w)

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